原油先物取引はバーチャル取引

先物取引はバーチャル取引

 

先物取引は取引ですから「買い取引」と「売り取引」が存在します。先物取引の「買い取引」とは、買いから始めて、予め決められた受渡日までに転売をすると言った取引になります。

 

「売り取引」とは、売りから始めて、予め決められた受渡日までに買い戻すと言った取引になります。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、現物商品が手元になくても先物取引では売る事が出来ます。この時高値で売っておきます。それを受渡日までに買い戻す事で取引を終了させます。この時安値で買い戻します。ですから、差額が利益として手に入る訳です。

 

先物取引では現物が無くても取引が可能な為、取引額が実取引と比べて大きくなる可能性が高いです。ハイリスク、ハイリターンと言う訳です。この様な価格差で取引する方法を差金取引と言います。また、ほとんどはバーチャルで取引をしていますので、精算時には現金ではなく、現物が有るのならそれで精算しても構いません。

 

近年、原油価格が高騰している要因として先物取引が絡んでいると言われています。本来の先物取引では価格変動を避ける為と言う目的で作られましたが、近年では投機目的で大金を動かして利用されています。この資金が流用し、投資ニーズが集まり、原油価格が高騰してしまったと言う事なのです。

 

先物取引では、現物がある商品を取引する事を現物取引と言っていて、原油の現物を取引する際の価格をスポット価格と呼んでいます。私達が通常目にする価格はこのスポット価格になります。